本編
祈「ぎゃー!台風で神社がぶっ壊れた!」
め「死ぬかと思った…」
昴「何とか御神体は助かった…」
ク「ーー…!」
祈「結界があれば雨風は凌げるけど、なんせこれ半透明なもんで、外から丸見えだ」
昴「どうすりゃいいんだ…神社建て直せる金なんてないぞ。
今まで祈莉やめごかの術も併せて穴塞いだりしてたのが全部パーに…」
祈「仕方ない、新しい家を探す旅に出よう」
昴「は?」
祈「私達に建築技術なんてないからこの神社を建て直す事も出来ないじゃん。
大丈夫、私、魔界に居た頃に住んでた家が火事になってさ、歩きまくって最終的に3週間くらい野宿した事があるんだ」
め「いや、野宿とか嫌だから!いきなり言われても困るよ!」
祈「まあ初めてでも何とかなるよ。こんな有様じゃここにもう住めないでしょ。
昴なんかは長年住んで愛着あるだろうけど、仕方無い事だよ」
昴「お前、何で私に住まわせてくれって頼んだのか忘れたのか…?私だってこの神社に引き篭もりすぎてこの辺の事なんて分からないぞ」
祈「確かにそうだ…私未だにこの辺の事詳しく知らないね」
△
昴「良い天気だなぁ…空も澄み渡って…雲一つない…遠くの景色も良く見える」
め「そこの池で魚釣れたよー。これ何?」
昴「フナ。…食うか。火起こすからちょっと待ってな。
そういえば祈莉は?」
め「居なくなったよ」
昴「居なくなったってなんだよ。どこ行った!?」
め「旅に出たんじゃないかなー」
昴「…そうか。早く帰って来ると良いな」
△
祈「ただいま」
め「おかえりー」
昴「お帰り。どこに行ってたんだ?」
祈「いやー。解らん。適当に歩いてたら森に入っちゃってさ。
適当な所の木を切り倒しまくって空間を作ってしばらく野宿してた。野宿楽しいよ」
昴「そうか…」
祈「家も作ったんだー。結界に布被せただけのね。家探す用の仮設住宅ね。
まあ案内するよ」
昴「じゃあ荷物纏める」
め「私も手伝うよー。あ、クリュソテミスもだ」
祈「一応言っとくけど、山登るぞ!」
め「えっ」
△
祈「それでさー、そこら辺のキノコ食べてたら普通に腹壊したんだけど、私って日頃から鍛えてるから体力あるのね。
だからどうにかなったんだけど。
昴とめごかはそうじゃなさそうだね」
め「足がもう動かない~…胃も痛くなって来たし」
昴「疲れすぎて頭が朦朧として来た…」
祈「だからこうして二人共担いでやってんでしょうが」
め「…力持ちすぎない?」
祈「力が居る仕事なんだ」
昴「何の仕事してるんだよ…」
祈「ケーサツ。まあ平和を守る仕事だよ。犯罪者をとっ捕まえるのさ。
動きやすいようにこうやって服の裾は折る!」
昴「………」
め「秩序を維持する仕事に就いておきながら罪人になったの?頭大丈夫?」
祈「分からんけど。
まあぶっちゃけ隊は絶えず人員募集してるから。前科持ちでもきっとまた戻れるよ。
ところでこの妙に思い甕は何?」
め「クリュソテミスと氷が入ってるの」
祈「ああそっか。ソイツの事すっかり忘れてた」
ク「!?!!?」
祈「さてと。着いたよ。二人がさっきまで意識失ってたうちに。
森の適当に切り開いた所。あれが家。見える?」
日記
受験終わりました。
これでもう卒業式まで休みだぜ。
以上。