深淵小町

「しんえんこまち」と読みます。主に創作。

無職じゃなかった時

本編

彩「みこっちゃん、今日のご飯は」
命「冷やしうどんです」
彩「やったぜ。うどん大好き。後で食べるから冷蔵庫に入れといて。
  悪いね~、家事ほとんどやって貰っちゃって」
命「それはいいんですけど。住まわせて貰ってる身ですし。
  今、12時なんですけど。寝ないで下さい」
彩「つまり0時、夜中でしょ」
命「真昼です!」
彩「だってさ、スノドロ」
ス「えー。直射日光キツイからまだ寝る時間だと思ってた」
命「今までどんな生活してたんですか…」

彩「はーやっぱ讃岐うどんって神だわ。ごちそうさま。ところでみこっちゃん」
命「はい?」
彩「前にワタシが無職だって話したじゃん」
命「あ。そういえば、財源どうなってるのかとか」
彩「そうそう、実はね、前職の貯金がまだ残ってんの」
命「前職って?」
彩「Vampire hunter.」
命「ヴァンパイアハンター!?実在したなんて…」
彩「そうよ。吸血鬼が存在し、人間に被害を与え続ける限り、ヴァンパイアハンターの仕事は終わらないわ。
  ちょっとその時の事話すから聞いて」

彩「ここが若いイケメンばかりを襲うと言う吸血鬼の館ね」
ス「やっぱり門には鍵かかってるね。音を立てないように乗り越える?」
彩「めんどいからいいや。鍵破壊する。そしてドアも破壊する」
ス「そんな事したら気付かれるんじゃ」
彩「それで自分から出て来たら好都合だよ」

彩「で、中に侵入に成功した訳だけど。
  攫われたイケメン君いないかな」
ス「地下牢とかに監禁されてるんじゃない?見つけ次第解放しようね」
彩「ったり前よ!で、吸血鬼さんはどこかなぁあ?」

吸「そこの貴方。人の家で何をしているのかしら。
  全く、近頃は常識の無い人間ばかりで困るわ…」
彩「やばっ見つかった。とりあえず食らえ目潰し!」
吸「!?
  グッ…何よ…これ…!あぁっ…」
彩「フッ…。それはワタシの血…。
  貴方、血、好きでしょ?」
 (びっくりした~いきなり出て来るとは。心臓止まるかと思ったわ)
吸「こんな…ドブの水より…不味い血の人間なんてっ…!
  かはっ…!」
ス「気絶した」
彩「往復ビンタしても反応が無いね。よし朝日の下に晒そう」

彩「よしこの辺かな。
  吸血鬼の家って徹底的に日光対策がされてて陽が当たるトコ探すのが一番大変なのよねー」
ス「お、彩枦、日が昇って来たよ。
  直射日光はうちらにとっても危険だから、こっち」
彩「あいよ」

彩「で、吸血鬼は灰になって消えたってワケ」
命「雑!!!」
彩「依頼料金前払いなんだから、金貰ったら後は何だって良いのよ」
命「なるほど、それは解ったんですけど。
  なんでヴァンパイアハンター辞めたんですか?
  危険な仕事だからお給料もそれなりに高そうなのに」
ス「うん。天職だねー、って話してたんだけど、吸血鬼に恨まれまくったから辞めた」
命「吸血鬼、強そうですもんね。襲われたらきっと大変…」
彩「まあ襲われてもワタシの血で皆一発KOだけどな」
命「何が含まれてるんですか?彩枦さんの血って」
彩「ん~それはヒミツ❤
  まーワタシの超★再生能力と深く関わってて、クッソ不味いという事は教えとく!」

雑記

今回は以上です。
ちなみに彩枦によると、あの後スノドロと館内をぐるっと見て回ったけど、イケメン君達は皆血を吸い尽くされて息絶えていたそうです。
不憫。
人間は吸血鬼という圧倒的強者の前では無力でしかないのですね。


そして猫さんです。サビ猫です。可愛いね!
お名前はとりあえず非公開と言う事で。ネット上では猫さんと呼びます。
片目が白内障?で白濁してます。
右の方のおもちゃは完全に枕扱いです。お隣(写真手前)のハンモックを使った事は無い。
ずっと奥のシートの上にいるの…。