深淵小町

「しんえんこまち」と読みます。主に創作。

勢いで書いたもの


雪「寿霊市って何があるのん?」
麻「妖怪が行く所じゃないからよく知らないかな」
メ「妖怪にビビり散らしてる奴の家があるわよ、いくらでも」

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みずは町について(人間の方向け)

妖怪、神様、幽霊と言った霊的な存在が自身の存在を保つのに必要なのは、他者からの認識です。
一人二人では足りません。十人もいれば十分でしょう。
ただし、「いるはずがない」「消えて欲しい」という形であれば、認識とは言え毒になり、消滅に近づきます。
本気で実在を信じて貰う事が重要なのです。
一度完全に消えてしまっても、本人の事を記した資料や物品が残っていれば、運が良ければですが、それを発見した者に認識して貰え、復活する事も可能なようです。
いなくなった事を受け入れられてしまえば、復活は出来ません。
認識して貰うと、力や肉体が安定します。
ちなみに、認識して貰う対象は人間だけに限らず、他の妖怪なんかでも大丈夫です。
みずは町は、霊的存在同士でコミュニティを築き、お互いに認識し合う事で種を存続させる目的で設立されました。
なので基本、霊的存在を恐れる方は移住されないようお願い申し上げます。
存在を否定する事は彼ら彼女らにとって重傷に等しい物です。
妖怪を恐れず共存出来る方であれば、移住を歓迎します。
風紀を乱し、他者に危害を加える霊的存在は、退治しても構いませんが、存在を否定しないよう十分気を付けて下さい。
(日本国土着神一同)

お知らせ(人間の方向け)

・禁域を制定致しました。
「禁域」とは? みずは町中心部のラインを引いて隔離された地域の事。
この中で人間を襲う事は禁止されています。
襲った場合はそれなりのペナルティを受けて頂きます。なお、人間同士のトラブルの場合は、我々は一切関与致しません。
※禁域のラインは人間の方でも目視出来る様になっております。
追記:19××年6月2日
質問・人間を襲わなければ、妖怪が禁域内に入ったり住んだりしても良いのですか?(匿名・人魚)
回答・大丈夫です。(担当・関東地方某県担当)
・寿霊市を設立致しました。
人間の住民が増え、禁域では土地面積が足りなくなって来ましたので、この度、隣町という形で寿霊(すだま)市を設立致しました。
こちらである程度の設備や建物、地形等はご用意させて頂きましたので、ご活用下さい。
寿霊市は人間の方向けの町となっておりますので、霊的存在に怯えず安心安全に暮らして頂けます。
ですので、禁域もありません。寿霊市での生活をお楽しみ下さい。
(日本国土着神一同)

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メモ

日本の土着神は47都道府県に一柱ずついて、担当している土地を監視しています。
大半が和装の子供の姿で、神というより妖怪に近い節があります。
近年はお賽銭が減って来て困っているようです。
出会ったらお小遣いやお菓子をあげると喜びます。