深淵小町

「しんえんこまち」と読みます。主に創作。

思い出話 その1

※今回は若干閲覧注意・中二病要素を多く含みます。
あと無駄にシリアスだよ!


本編

め「ねえ昴ちゃん、信仰を完全に失ったこの世界の神様ってどうなるの?」
昴「消える。でも、人の知識や記憶の中にはちゃんと残る」
め「信仰が復活したら?」
昴「当然神様も復活する」

『昔、痣縄村のもう使われていない小屋の中で、一人の女性が子供を産みました。
 父親は分かりません。気が付いたらお腹が大きくなっていたらしいです。彼女には一夜限りの関係を持った男が沢山いました。
 女性はどうにか子供を産まなくて済むようにあらゆる手段を取りましたが、結局どれも意味はありませんでした。
 だから、病に侵されボロボロになった体で産んだ子供に、愛情など欠片も感じません。
 むしろ憎かった。子供が出来たのと同時期に病気になり実家から追い出され、男たちが見向きもしなくなった。
 彼女にとって子供は厄の塊、病気になったのはお前のせいだと思って”疫病神”と呼ぶようになりました。』

彩「勝手だな」
命「未だにあんまり実感ないんですけど…。
  結局全部私のせいだから、仕方ないかなって思ってます」
彩「?どゆこと?
  ま、いいや。続けて」

『何度も何度も刷り込むように、疫病神と呼び続けました。
 我が子を心から鬱陶しく思い、女性は穢い小屋に子供を置いて行方をくらましてしまいました。
 だから、ちゃんと知りませんでした。痣縄村で、全身が麻痺して体が黒ずむ謎の疫病が突如発生した事を。
 家族や友人が次々倒れていく。明日は我が身。そんな苦境に立たされた村人は、村に一軒だけある神社に駆け込みました。
 その神社の神様は、既にごく一部の村人しか信仰していないような弱い神様でしたが、心を入れ替え、人々は丹心さまと呼んで毎日必死に拝みました。
 そんなある日、我が子を捨てた罪悪感から一度村に戻った女性が例の小屋を覗いてみると、そこに自分が捨てたはずの赤ん坊はどこにもいませんでした。
 ”誰かが引き取ってくれたんだ。”そう思って安心した彼女が村に戻る事は、二度とありませんでした』

命「という話で…その子供が私です」
彩「じゃあ、みこっちゃんのカーチャンは」
命「もうどこにも居ないと思います。
  今の話も、丹心さまが言ってた事で。私はその時赤ちゃんだったから、よく知らないです」
彩「そっか、そうだよなー。
  丹心さん、意外とハッキリ話すタイプなのな」
命「そうです。結構その辺はあっさりしてました。
  それで…丹心さまは、村の皆の願いを聞いて、私を見つけたとか言ってたような」
彩「神様って連中はいつも変なコト言うもんだからねー。
  そういや神様って、信仰の見返りとして自分の神徳を与えるもんだったね。バルさんに聞いた。
  よし続けて」
命「はい」

丹「命、おいで。朝ご飯食べるよ」
命「はーい丹心さま」
丹「ん、命は可愛いねえ。元々凄く可愛いけど、自分が名前考えたから可愛さ二倍」
命「丹心さまそれ毎日言ってますよねー」
丹「うふふ。命をうちに連れて来た時―――赤ちゃんの時からずっと言ってるよ」
命「それはちょっと怖い…かも」
丹「あーんひどーい。…あら、誰か来た。先に食べててー」
命「はあい」

『村人たちの願いに応えて―――丹心さまは、小屋の中で見つけた赤ん坊を自分の神社に連れて帰りました。
 三日三晩悩み抜いて決めた命という名前を付け、綺麗な服を着せ、大事に世話をしました。』

丹「ただいま!命」
命「誰が来たんですか?」
丹「近くの漁村に居る神様だよー。海の神様。お魚分けてくれるの。
  今日の晩御飯は魚料理だよ。命、鮭好きでしょ?」

命「てな感じで、丹心さまは私を引き取って本当の親のように育ててくれたのです」
彩「イイハナシダナー。そっか、この星では子供の面倒見るのは親なんだよな」
命「?
  丹心さまは仲のいい神様がいっぱいいて、ほぼ毎日お客さんが来てました」
彩「丹心さん陽キャだな!」
命「丹心さまは自分の神徳で皆を幸せにして神様への信仰心を盛んにする代わりに、沢山の神様から色んな物を貰ってたらしいです。
  急に信仰してくれる人間が増えて大変だけど、友達が出来て嬉しいって、言ってました」
彩「そうか~~~なるほど」

メモ

今回は以上です。
スゲー読みづらいと思いますがご容赦ください。

時系列を整理すると
みこっちゃん、生まれてすぐに母親に呪いを刷り込まれる
→その後捨てられる
→痣縄村で謎の奇病発生
→村人、全力で神頼み
→信仰に応える形で丹心さま、みこっちゃんを見つけて連れ帰る
→みこっちゃん、丹心さまに育てられる。神様パワーで病気は収まる
→このことがきっかけで信仰が広がり、丹心さまは信仰も広まって神様仲間も増えて万々歳←今ここ

創作だから当たり前だけど、凄い中二病要素満載なので正気に戻らないようこの記事は深夜に書いてます。
アホな事に丹心さまのビジュアルはまだ固まってないからまた後で。

日記

眠いです。上の絵の雑さ加減からも分かると思うんですが、最近いい絵が描けないです。
これがスランプなんですね。