本編
イ「けだーるいー朝方にー急ぎ足でー駅の中ーどこーでもーいるのだろうー俯いたまーまー…。
お兄ちゃんこれなんの歌なの?」
ア「秘密でござる」
イ「もしかして一般猫には知ることが許されないヤバイ歌なの?」
ア「いや、そうでもないでござるが…Youtubeで普通に聴けるでござるよ」
イ「そうなんだ。
お兄ちゃん、ピアノよく弾いてるけど、好きなの?」
ア「うむ」
イ「お兄ちゃんって何が好きなの?私よく考えたらお兄ちゃんの事全然知らないよー」
ア「うーむ…。『バイオレント魔法少女ヴィオレット』とかでござろうか…」
イ「何それ」
ア「月刊コミックスプラッタ+で連載されている漫画でござる」
イ「グロい奴載ってる雑誌だー!」
ア「いや、ヴィオレットは主人公の技で敵の五肢が弾け飛ぶくらいで…」
イ「敵は弾け飛んでどうなるの?」
ア「二度と戻って来ない」
イ「アニメ化とかしてるの?」
ア「今年5月から放送されるでござる」
イ「アメリカでも見れるかな!?」
ア「勿論」
イ「じゃあ一緒に見ようね!」
ア「うむ、でも見るのは脳の手術を終えた後ででござる」
イ「あ!お兄ちゃん!もうちょっとでNNNのインパルス支部?の話しに猫屋敷家行くんだよ!
お兄ちゃんも来て!」
★
英「うおおおおクリストファーロビン許さん!
その澄ました顔面に硬球ぶつけまくってくれるわ!!!」
莉「なあ英莉ちゃん。この前頼まれたNNN支部のポスターの事なんだけど」
英「うん?どうかした?」
莉「その…もうちょっとデザインを無難な物にするように言われて…」
英「えー嘘!人目惹いて良い感じなのに?」
莉「別に下品とかそういう訳ではないはずなのに…」
英「色使い派手すぎるとかかな?極彩色と言うかさ。
NNNの上層部の人って皆サイボーグ化してて視力ギンギンになってるだろうし、目がチカチカするのかも!」
莉「じゃあもう少し彩度落とすか」
英「うん!あと…真ん中に描かれてるのは猫かエコン…で良いんだよね?」
莉「他に何があるんだ」
英「いや、ヤクキメた人が見る幻覚、または締め切りに追い詰められた漫画家が見る幻覚の類」
莉「白いワニみたいなのか?
確かに締め切りギリギリまで納得いくデザインが出来なくて結構焦ってたけど」
英「そ、そうだよね。やっぱそうなんだよね。
あははは、最近の莉菴ちゃん、凄いセンスが尖って来てるよね。アイスピックぐらい」
莉「?どういう事だ?」
英「バイオレント魔法少女ヴィオレットの作者の昔の読み切りくらい尖ってるよ」