深淵小町

「しんえんこまち」と読みます。主に創作。

生きるため

本編

『三階に上がると、院長先生が居て、私達や他の避難者を病室に誘導していました。
まるで事態が起きる事が事前に解っていたかの様な態度に違和感を覚えつつも、ユイキリと私は、指定された病室に入り、施錠し、ドア前をバリケードの椅子で塞ぎました。』

結「また非常食か。次は缶詰か?」
彩「しゃーない。避難生活で長く持つ食べ物ばっか食べる羽目になるのは。
  というか、食料尽きたらどうするんだろう」
結「そういう展開になったら始まるんだぜ、こ・ろ・し・あ・いがさ」
彩「えーやだあ」
結「ぜってー勝てねーもんな、俺らのフニャフニャボディーじゃさ!
  まあこんな異常事態だし、政府も黙ってねーだろ。テレビも付かねーしネットも全然通じないけど、何かしらの手は打ってんだろ」
彩「だといいけど」
結「それより俺はアイツらがここに入って来る方が怖いよ。安眠出来なくなる」
彩「アンタ寝る事ばっかりだねー。ここに来た時も枕かてーとかほざいてたし」
結「俺にとって一番大事なのは睡眠だからさ」

『窓の下を見ると、街頭に吸い寄せられるゾンビ達が見えます。
この国、もしかしたら星全体で、ゾンビパンデミックが起こっていたのでした。
避難先の病院の2階以上の階には、患者を含めた避難者達がいます。
毎日ドアの窓部分から食事が差し入れられ、避難者はありがたく食って寝る生活を送っていました。
その数ヵ月後…』

結「そして誰もいなくなった
彩「私達はいるけど」
結「ガッツリ病院にゾンビ共入って来てんじゃねえかよお!」
彩「私達以外、皆病室の外に出ちゃったんだ…」
結「避難を促して廊下を走り回ってた奴もやられたんだろうな…。
  まさか死を覚悟してひたすら部屋に閉じこもるのが正解とは思わねえだろ…」
彩「で、夜のうちに入って来たゾンビ達諸共朝日で一人残らず塵になった、と」
結「一晩のうちに病院が地獄と化してんだ…。つーかもう食料供給も無くなるじゃん。
  自力で手に入れるしかねえ」
彩「近くにスーパーあるけど、遠征する?そこまで」
結「それしかねえよな。日光に弱いって弱点は解ってるし、昼間に行こうぜ」


『サバイバル生活の始まりです。
昼間に外に出て、近くの店を回って使えそうな物資を回収し、病室に持ち帰ります。
ゾンビは強い音や光に反応するのが解ったので、それらを発する物は根こそぎ持って帰りました。
食料品店からは無事そうな缶詰などをひたすら探し、結果的に食事はかつてより少し豪華になりました。
他にもホームセンターから回収した物でバリケードを補強したり、ゾンビと戦う為の武器を調達したりしました。』

彩「筋肉痛が…」
結「俺も。今までロクに運動して来なかったもんな」
彩「今は生きる為走ってばっかだもんなー。よし、カップ麺用意出来たよ、食べな」
結「さんきゅ、ねーちゃん。
  …友達とかは…無事じゃねーんだろうな」
彩「生存者、うちら以外は全然見つからないもんね」
結「親とか、どっかで働いてる上の姉だか兄だかもゾンビになっちまってるのかねえ」
彩「親とか兄?姉?は別に良いんだけど、シッターさんもゾンビになったとしたら、普通に悲しい」
結「ギャハハ、親が子供を直接育てねえ文化のせいで全然情が湧かねーな。母親ですら産んで体調回復したらすぐ職場復帰だもんな。
  人間だけだぜ、こんな親子関係な生き物。
  …まあ俺もシッターさんがゾンビ化したら超悲しいわ」
彩「そうだよね…。あれ、ユイキリ、また怪我したの?」
結「あー?うん。陳列棚の角にガリっといったんだ」
彩「最近怪我多くない?1週間くらい前から一気に増えたよね?痛くないの?」
結「シャワー浴びる時沁みるけどまあ大丈夫だって。ほらねーちゃんも食えよ。
  伸びが早い麺なんだからよ」
彩「はいはい。怪我には気を付けてよね」

メモ

今回は以上です。

ユイキリは、駄菓子系や細麺を好みます。

日記

今日は二度寝したけど12時前に起きれました。
あと12時まで20分か~って感じでボーっとしてたらあっという間に12時になりましたが。

久々に猫さんの画像でも貼りましょ