深淵小町

「しんえんこまち」と読みます。主に創作。

飲み物

扉絵


本編

ス「そうだ彩枦、カルピスソーダ金庫の中に入れといたよ」
彩「助かるわ」
ス「ちゃんと鍵かけておいたよ。暗証番号は××××…」
彩「何故?」
命「あともう少しで5分の4行きます。
  それはそうと、面白い話があるんですよ」
彩「どんな話?」
命「私の育ての親の丹心さまは、女装男子だったんです!」
彩「ん?うん」
命「ずっと女の格好だったから、女の神様だと思ってたんですけど、いつだったかはもう分からないけど、普通にカミングアウトされたんです。
  『ここに付いてるんだ』って」
ス「最低なカミングアウトの仕方だ…」
命「私はそうして男女の身体の違いという物を学んだのです。
  面白くて良い話ですね」
彩「イイハナシダナー…ぐすっずびびっ」
ス「良い話かな…」
彩「良い事考えたわ、百物語しようぜ」
ス「緊迫した状況で何言ってるの?頭大丈夫?」
彩「終わるまで色々と話し合うんだよ、ワタシはその間勿論手を止めない。
  じゃあまずはスノドロからね」
ス「えっ困るよー…。
  命ー、この前ホラゲがどうたらって言ってたよね。
  この前彩枦のパソコン奪ってyoutube見てた時良いゲーム見つけたんだよ」
命「へー!どんなのですか?」
ス「『THE 呪いの廃病院 ~閉じ込められた顔のない少女~』って奴で、追いかけて来る看護師が滅茶苦茶怖い。
  CEROはC。びっくり要素もあるよ」
命「セロって言うのが何なのかは知りませんけど、病院ですか、良いですね!
  私病院に行った事ないけど何となく好きですよ!アルコールの匂いが充満してそうで!」
ス「まあ3DSのゲームだからもう遊べないんだけどね」
彩「ちなみに3DSの修理は部品が無くなり次第受付終了するらしいよ」
命「絶望的なんですね…」
彩「露骨にしょぼくれてるじゃねーか、スノドロ」
ス「ごめん命。お詫びにカルピスの原液ぶどう味あげる…」
彩「じゃあ次はワタシが話していい?話すわ。
  みこっちゃん、伊野紙歌町ってのはみずは町の一部とも言える訳だから、みずは町の決まりが割と適用されるんだけど」
ス「小さい自治区域って感じなんだと思うよ」
彩「うん。それでね、みずは町ってのは妖怪を中心とした人外の町なんで、そいつらの決まりや価値観が優先されるんだわ」
命「あれ、なら人間はどういう扱いになるんですか?」
ス「異物」
彩「そうじゃない?まあ妖怪と共存する意志のある人間は上手くやってると思うよ。
  妖怪には人間の法や倫理は」
命「適用されない?」
彩「そうそう。だからみこっちゃんも法律がどうとかあんまり考えなくて良いと思うよ」
ス「みずは町出たらちゃんと守らないといけないけどね!」
命「そうだったんだ…。妖怪の決まりはどういうのなんですかね?」
彩「例えば自分の家から物をパチった奴が居たら―――」
ス「精神年齢が低かったりして、盗みがいけないと分からなかった場合は一旦許して、駄目だよ、止めてね、って諭す」
彩「でも分かってるようなら普通に殴る。
  まっ分かって無かった奴でも諭した後分かったようなら結局ぶん殴られるんだけどね」
命「普通に手や足や口が出るんですね~」
彩「妖怪なんて大体人間に近い姿で人語喋ってる野生動物、でも一応理性や情はある、って感じだから、ね」

彩「終わった!終わった?」
命「終わりました!」
ス「後は死蝋児にゾンビウィルス消化して貰うだけだね!」
命「私は吸血鬼さんの様子見つつ外傷の治療しておきますね」
彩「お疲れ様。ワタシ消化終わったら手紙送って来た吸血鬼に報告して来る。あと色んな意味での心からの謝罪」
ス「行って来るね」
命「や、ちょっと待って!感染者、もう一人いるでしょ!
  今の手順をもう一回です!」

彩「…終わった?」
命「終わりです」
彩「今度こそお疲れ様でした、という事で」
ス「ねえ彩枦、消化出来たかどうかって分かるの?」
彩「一応解るよ。死蝋児は喋れないけど」

メモ

今回は以上です。

イラストの丹心さまの腕がおかしいです。
あんまり気にしないで下さい。

日記

明日から本格的に講義が始まる…。
初回だからこその不安が…。
不安です。
よく知らないという事が一番怖いです。